- 口腔ケア講座
- テーマ「口腔ケアの基礎知識と
- うがいができない方の口腔ケア」
- 日時:6月13日(月)
- 場所:特別養護老人ホーム
こころの丘 高山
お口の状態は身体全体の健康に
大きく影響すると言われています。
お口の中から健康になりませか?
口腔ケアとは
口腔ケアってどういうものなの? 『口腔ケア』を始める前に知っておきたいこと
お口の勉強
お口の機能や、ケアの対象となる高齢者の口腔内についてお勉強しましょう
口腔ケアの目的と効果
口腔ケアは何故必要なの? 口腔ケアをすると何が良くなるの?
歯磨き
効果をあげる、きちんとした歯の磨き方、歯ブラシの使い方などを学びましょう
入れ歯について
お手入れをより効果的にするために正しい知識を身につけましょう
入れ歯を磨く
清潔に、長持ちさせるための正しい入れ歯の磨き方
口腔機能訓練とは
お口の機能を健康的に維持するための体操やマッサージ
介護保険と口腔ケア
口腔ケアは介護保険が適用されることがあります
【口腔ケアとは】
『口腔ケア』とはその名の通り、歯だけでなく、お口のケア全般を言います。口腔内を清潔・健康に保ち、お口の働きを良好に維持するためのケアが口腔ケアです。
お口の状態・機能が正常であることは、心身の健康に大きく影響します。口腔内を清潔に整えることは病気の予防につながり、しっかり噛めることや、お口から食べ物を食べられることは免疫力の向上や脳の活性化につながります。また、食べること・話すことは心のゆとりを生み出します。お口の重要な働きを良好に維持させるために、口腔ケアは大切です。健康かつ、その方らしい生活を続けるために、口腔ケアは重要な存在と言っても過言ではありません。
【お口の機能】
お口は、人が生きていくうえで最も重要となる、4つの働きを担っています。
・食べる・呼吸する
食べること・呼吸をすることは、生き物が生きるために無くてはならないことです。お口は、体全体の機能を正常に働かせるために必要な、栄養・エネルギーの入り口であり、味覚や歯から“おいしい”を感じ取り心を豊かにする場所でもあります。
多くの方は、毎日好きなものを好きなように食べられることと思います。しかし、加齢や疾患により噛む力や飲みこむ力、食べ物を口まで運ぶ力が衰え、食べるものが限られたり、食べられなくなってしまうことがあります。また、人は飲みこむ時に瞬間的に息を止めることで気管へ流れるのを防いでいるのですが、呼吸をコントロールする力が衰えてしまうと、むせや誤嚥(ごえん)を引き起こし苦痛に感じてしまうこともあります。
当たり前のように毎日行っている、『お口でしっかり食べられること』『お口から自然と呼吸ができること』というのは、人が意欲的に生活していくために、とても大切なことなのです。
・話す、表情をつくる
人は動物と違い、言葉を話し表情で相手に意思を伝えることができます。その際、重要な役割を担うのが口です。口は舌・ほほ・唇がバランス良く動くことで、話すことができます。また、口全体の筋肉を使って表情を作ることもでき、相手に安心感や幸福感を与える『笑顔』は、それらが働かなければ作ることはできません。
しかし、それらの機能も年齢とともに衰えていくのが現状です。思うように動かせず、伝えたいことが伝わらないのは、心に大きなストレスを生み出します。近年では心の負担は身体にも大きな負担を与えると言われ、豊かな心は元気な体を作るために必要な要素です。
コミュニケーションは毎日の生活を豊かにする大切なものです。お口の働きを良好に維持していくことは、心豊かな生活を続けていくうえでも重要と言えるでしょう。
「食べる」「話す」「呼吸する」「表情をつくる」、これら4つの機能は上記で述べたとおり、加齢や疾患で衰えることがあります。重要な4つの機能を良好に維持させていくためにも口腔ケアは大切です。口腔ケアでは舌やほほ、唇など口の周りの筋肉をきたえるためのリハビリやマッサージも行います。清潔に、健康的に保つことが口腔ケアの目的のひとつです。
【歯磨き】
力加減と歯ブラシの角度を気をつけるだけで、歯磨きがより効果的になります。
・力のかけすぎずに注意する
力のかけすぎに注意しながら、歯ブラシが歯ぐきに触れても痛くない程度が目安です。歯と歯ぐきの境目に毛先をあて、その場所で毛先がパラパラと軽やかに動くように意識して磨くのが理想です。
磨く力が強いと歯ぐきを傷つけ、痛みの原因になります。特に注意が必要なのは、自分ではない人にブラッシングをする場合です。加減が難しく、つい力が入ってしまい相手に痛い思いをさせてしまうはこともしばしばあります。口腔ケアを拒否する原因となる可能性もありますので、十分注意しましょう。
【入れ歯の種類】
入れ歯にも様々な種類があります。基本構造を知り、口・体の状態や生活スタイルなど、自分に合ったものを選ぶようにしましょう。
【口腔機能訓練とは】
お口の機能を健康的に維持するための体操やマッサージのことを言います。
訪問歯科診療支援 スマイルネットでは、訪問口腔ケアで嚥下体操を積極的に取り入れています。
嚥下(えんげ)とは、“飲み込み”のことです。口の周囲・舌・首などの筋肉を使い、食べ物・飲み物をのどを通らせて食道まで送り込む一連の動きのことを言います。高齢者の方で物を食べたり飲んだりする時に、むせたり咳き込んでしまう方が多いのは、加齢と共に嚥下機能が低下してしまい、通常食道へ行かなければいけない物が気管へ入り込んでしまうためです。
嚥下体操は、嚥下運動にかかせない筋力を鍛えるための体操です。体の筋力も鍛えなければどんどん衰えていくように、嚥下運動に必要な筋力も鍛えなければどんどん衰え、飲みこむことが困難になってしまいます。また、誤嚥性肺炎の予防にも効果的だと言われています。お食事前など生活リズムに取り入れ、日頃から継続して行うと良い結果が付いてくることでしょう。
【介護保険と口腔ケアについて】
在宅での口腔ケアも介護保険を利用することは可能です。口腔ケアを利用する場合は、ケアプランを作成している担当のケアマネージャーに一度相談してみると良いでしょう。手続きや必要な書類の用意など、スムーズに事を運んでくれます。