歯磨き

力と角度

 力加減と歯ブラシの角度を気をつけるだけで、歯磨きがより効果的になります。

力のかけすぎずに注意する

力のかけすぎに注意

 歯ブラシが歯ぐきに触れても痛くない程度が目安です。歯と歯ぐきの境目に毛先をあて、その場所で毛先がパラパラと軽やかに動くように意識して磨くのが理想です。
 磨く力が強いと歯ぐきを傷つけ、痛みの原因になります。特に注意が必要なのは、自分ではない人にブラッシングをする場合です。加減が難しく、つい力が入ってしまい相手に痛い思いをさせてしまうはこともしばしばあります。口腔ケアを拒否する原因となる可能性もありますので、十分注意しましょう。

“基本的は90度”を意識する

基本的は90度を意識する

 歯ブラシを当てる角度は、“歯にまっすぐ90度”が基本です。10〜20回、最低でも5回以上は毛先をあてた場所で歯ブラシを小刻みに動かします。汚れを落としたい部分こそ、細かくやさしく歯ブラシを使うのがベストです。
 また、歯ブラシの毛先を使い分けることもテクニックのひとつです。歯ブラシにもいろいろな部分があり、全面・わき・つま先・かかと等歯の形や部分に合わせて、向きや動かし方を変えることも効果的です。

歯磨きのポイント

 歯磨きをより効果的にするために、抑えておきたい3つのポイントがあります。

歯の汚れはどこにたまる?

 歯垢(デンタルプラーク)は、歯と歯の間や、歯と歯ぐきの境目につきやすいものです。歯周病や歯の根のむし歯を予防するために、注意して磨くことが大切です。歯磨きの時は以下のところを重点的に磨くように心がけてみましょう。

歯と歯のあいだ 歯と歯ぐきの境目 奥歯の噛み合わせ 一番奥の歯の後ろ 残っている歯のまわり 入れ歯のバネが当たる部分

 ただし、汚れがひどいからと力任せに磨いてはいけません。歯ぐきや口腔内を傷つけないように“やさしく磨く”が基本です。『磨く回数を増やす』『歯ブラシのあて方を変えてみる』などの工夫で、 歯ブラシ1本でも十分歯をきれいに磨くことができます。
 磨き方がわからない場合や歯磨きだけでは汚れがなかなかとれない場合は、歯科医師・衛生士に相談してみましょう。その人に合った磨き方・ケアの仕方を教えてくれます。

磨きにくいところを磨くコツ

歯と歯の間や奥歯のうしろなど、磨きにくい部分は歯ブラシのあて方を工夫すると汚れを取り除きやすくなります。

歯と歯のあいだ 歯と歯ぐきの境目、奥歯の噛み合わせ 一番奥の歯の後ろ 歯と歯ぐきの境、奥歯の噛み合わせ目

『バイオフィルム』になる前に

 歯垢は、歯に付着する汚れと細菌のかたまりで、むし歯や歯周病の原因菌が大量に含まれており、1mgに1億個以上とも言われています。この歯垢が、歯磨きや口腔ケアが不十分なため取り除かれないままになると、中で細菌たちが結束し合いヌルヌルとした膜を作り出します。これが『バイオフィルム』と呼ばれるものです。
 バイオフィルムは一度つくり出されると、そこから細菌がさらに増殖を繰り返すため、むし歯や歯周病の進行を早める原因になります。また、マウスウォッシュなどを通さない性質を持っているので、うがいでは破壊されず日常的な歯磨きでは落とすのが困難になります。場合によっては、歯科医院での専門的なケアが必要になることもあります。
 しかし、バイオフィルの元である歯垢は、日頃の歯磨きに少し気を配るだけで簡単に取り除くことができます。歯垢がバイオフィルムになる前に、歯の汚れをしっかり落とすことが大切です。

歯間ブラシ・フロス

 歯と歯の間など、歯ブラシではなかなか磨けない部分のケアに役立つのが、『歯間ブラシ』や『デンタルフロス』といった補助的清掃用具です。ドラッグストアなどでも簡単に手に入れられますが、歯ぐきなどを傷つけないよう、専門家から正しい使い方の指導を受けたほうがよいでしょう。

どんな時に使えばいい?

 以下のような方には、歯間ブラシやデンタルフロスをぜひお勧めします。

歯と歯の間にすき間がある方
 歯と歯の間は磨きづらく、歯ブラシだけ汚れを全て取り除こうというのは難しいことです。特に高齢の方は、加齢とともに歯ぐきが下がりすき間が目立つようになってきます。むし歯になりやすい部分でもあるので、歯ブラシに加えて併用することをおすすめします。
抜けている歯がある方
 抜けている歯があるということは、歯と歯の間に広いすき間があるということになります。そのすき間に歯ブラシがうまく入らないと、汚れを落とすことができません。
 その場合は、歯ブラシよりも小さな歯間ブラシを使うと良いでしょう。様々な大きさがあるのでおすすめです。

 歯間ブラシやデンタルフロスは、歯磨きの後に使用することをおすすめします。歯ブラシで大まかな汚れを落としてからのほうが、細かな汚れも落としやすくなります。また、歯間ブラシ・デンタルフロス後にはブクブクうがいもしっかりしましょう。

歯間ブラシの使い方
歯間ブラシの特徴
 『歯間ブラシ』とは、主に歯と歯のすき間を清掃するために使われる、歯ブラシよりも小さなブラシのことをいいます。金属のワイヤーにナイロン製の毛がつけられており、植毛部分は歯ブラシよりも細かくつくられています。ワイヤーなので自由に角度を調節できることも可能です。
 歯間ブラシ本体の形状には『L字型』と『I字型(ストレート型)』の2種類があり、L字型は奥歯に、I字型は前歯に使用されるのが一般的です。また、大きさも大小様々なものがあり、いろいろなすき間に対応しています。
歯間ブラシの選び方
 歯と歯のすき間は、場所や歯の形、また人によって様々です。歯間ブラシもそれに対応できるよう様々なサイズや形状のものがあり、選ぶ際に迷ってしまう方も多いのではないでしょうか。
 歯間ブラシを選ぶ基準は、歯と歯のすき間に入れても抵抗感無く動かせるかどうかです。引っかかりがあるようなら、歯間ブラシのサイズが大きい証拠です。初めて使用する方は小さいサイズの物から試していくと良いでしょう。
 合わないサイズの歯間ブラシを使用すると、汚れが落ちなかったり、時には歯ぐきを傷つけてしまうこともあります。歯間ブラシが入らなかったり、小さなサイズのものでも抵抗感がある場合は、デンタルフロスを使用してみるのも良いかも知れません。
歯間ブラシの使い方
 使うのにそれほど難しくない歯間ブラシですが、使い方を誤ると歯ぐきを傷つけてしまうこともあります。正しい使い方を頭に入れて、口腔内を痛めないよう注意しながら使いましょう。
歯間ブラシって1回で終わりなの?
 歯間ブラシは1回きりの使い捨てではなく、歯ブラシと同様に交換時期が来るまで使うことができます。
 使用後は適切な保管が必要です。まず、流水で洗い汚れを落とします。落ちにくい場合は指でこすって洗いますが、軸が弱いものもあるので力加減には注意しましょう。そして、洗ったあとは細菌の繁殖を防ぐためによく乾かしてください。
 交換時期は、植毛部分で判断します。植毛部分が曲がったり、毛が乱れてきた時が交換のサインです。また、ワイヤー部分が劣化し折れやすくなるため、長くても1ヶ月ごとの交換をおすすめします。使い方によっては2週間ほどで劣化することもあり、劣化したまま使っていると磨いてる最中に折れて、歯と歯の間に残ってしまう恐れもあります。日数などに囚われず、使い心地に違和感を感じたら早急に交換することをおすすめします。
デンタルフロスの使い方
デンタルフロスの特徴
 『デンタルフロス』とは、歯と歯の間の汚れをとるための衛生用の特殊な糸のことをいいます。糸なので、歯ブラシでも歯間ブラシでも入らないような狭いすき間でも、容易く入って汚れを絡め取り、きれいにすることができます。
 デンタルフロスには、糸そのものだけの「糸巻きタイプ」と使いやすいよう柄のついた「ホルダータイプ」の2種類があり,使い勝手やコストに合わせて選ぶ方が多いようです。
デンタルフロスの使い方
 デンタルフロスを使用する際、力任せに糸を動かすと誤って歯ぐきを痛める可能性があります。また、誤った使い方のせいで、デンタルフロスを使うのが難しく感じてしまったり、効果が感じられないこともあります。正しい使い方を知って、効果的なケアを目指しましょう。
デンタルフロスは同じものを何度も使って良い?
 デンタルフロスは、使い捨てです。フロス=糸は細かな繊維が集合してできているので、歯と歯の間の細かな汚れまで取り除くことができますが、逆にフロスについた汚れを洗い流すことも困難になります。清潔に保てないものなので、一度使ったフロスは繰り返し使わないようにしましょう。
 また、糸巻きタイプの場合、もったいないからと短く切って使おうとしがちですが、かえって使いにくくなり効果が発揮できないことがあります。正しい使い方をして、自分にとって使いやすい十分な長さで使いましょう。
デンタルフロスが歯に引っかかる
 デンタルフロスを使っているときに、糸が引っかかるような抵抗感が感じられる時があります。
 その場合、むし歯になっていたり、歯石がついている可能性が考えられます。無理矢理に押し通そうとすると、歯や歯ぐきを傷つけてしまう恐れがありますので、決して力任せなことはせず、速やかに歯科医師へ相談しましょう。

うがい

 『うがい』には2種類あります。口を開けてのどを動かす『ガラガラうがい』と、口を閉じて含んだ液体を頬で動かす『ブクブクうがい』です。口腔ケアでは、このブクブクうがいを多用します。お口の汚れを取り除き、口腔内の保湿にも効果的です。
 高齢者の方の中には、ブクブクうがいが上手にできない方もいます。無理をして行うと、むせてしまったり、含んだものが気管に入り誤嚥してしまう可能性があるので危険です。そのような方には、吐き出す時に介助をしたり、液体を使わない形式のものを行うようにしましょう。

ブクブクうがいが出来る4つのポイント
1.唇を閉じることができる
2.水を吐き出すことができる
3.お口(ほほや舌)を動かすことができる
4.鼻で呼吸がしっかりできる

ブクブクうがいの正しい手順

 ブクブクうがいは正しい手順で行うと、しっかり汚れが落ちたり、口腔内の潤いを保ったりとより効果的になります。口腔内の乾燥が気になるときは、お水の代わりにマウスウォッシュを使うと保湿力がアップするのでおすすめです。

うがい うがい うがい うがい うがい
お水、またはマウスウォッシュを口に含みます。 左側の頬を膨らませて、3〜4回ほどブクブクと動かします。 右側の頬を膨らませて、3〜4回ほどブクブクと動かします。 鼻の下・上唇と歯ぐきの間を鼻の下を伸ばすようにあごを上下に動かしながら、3〜4回ブクブクと動かす。 最後に頬全体を膨らませ、3〜4回ほどブクブクと動かします。

 ブクブクうがいは、口に含むお水・マウスウォッシュの量が多くても少なくても、うまくできません。なかなかスムーズにいかないときは、口に含む量を調節してみましょう。

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