嚥下についてのご質問にお答えします♪part3

Q:VFやVEがない場合、どのように評価したらよいでしょうか?

A:口の評価はVFやVEがなくてもある程度観察により評価が可能です。

ただし、喉の評価は非常に難しいです。

むせや発熱、痰の増加などの症状で評価していくことになります。

何をどの姿勢で、どの程度、どんな風に食べたときに症状が出たのか、細かく調べていく必要があります。

むせのない誤嚥は検査ができない場合には、検出ができません。体重の増減なども参考にしていく必要があります。

ただし誤嚥による喉や身体へのダメージは必発であると考える必要があります。

 

 

Q:デイ利用時、飲み込みに時間がかかる方がいる。家でも1時間と聞く。何かいい方法はないか?

A:この方の場合、主な問題は口にあると考えます。

噛むことに問題があるのか、送り込むことに問題があるのかを考える必要があります。噛むことに問題があり、時間がかかる場合には、柔らかい食事を提供することにより、時間短縮できる可能性があります。

しかし、柔らかい食事でも時間がかかる場合には、送り込みに問題があると考えます。

この場合には、窒息や誤嚥のリスク軽減のために食材は丸呑みできるもの、水分にもトロミをつけてリクライニング位にします。この姿勢をとることで、重力で口から喉への送り込みを助けます。

リクライニング位での食事摂取は、喉の機能がどの程度保たれているかが重要です。

喉の機能によってリクライニングの角度と食事形態が決まってくるからです。

リスクなく、食事時間の短縮をはかるために、このような方にも嚥下内視鏡検査をお勧め致します。

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医療法人三紲会 いしうら歯科医院:山下直哉先生による VE実演の様子